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金先物取引入門


金の基礎知識

金は希少性や華麗さ、不変の価値を持つ特異な商品です。

Gold1816年に英国で金本位制が採用され、各国が国際間の決済に金を用いるようになり、世界経済に組み込まれました。
2度の世界大戦を経て、金本位制は形を変えて残りましたが、1971年に金とドルとの交換停止(ニクソン・ショック)が発表され、通貨との厳密なつながりは薄れました。しかし、金の実物資産としての魅力は時代や洋の東西を問わず根強く、投資家は証券を主体とした金融資産や不動産といった資産価値の下落のほか、インフレなどに対するヘッジとして金を保有しています。
また欧州中央銀行(ECB)をはじめとする欧州の中央銀行15行が1999年9月の協定で金の準備資産としての価値を再確認するなど、金の魅力は健在です。

金価格の指標にはロンドンの値決めがあり、毎日2回、値段が公表されます。また現物市場にロコ・ロンドン(ロンドン渡し)市場があり、商社やブリオン・バンク(メタル取引専門の銀行)などが中心になって相対で取引をしています。
米国では先物市場が現物市場を主導しており、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物が活発に取引されています。他の先物市場は東京工業品取引所(東工取)、シカゴ商品取引所(CBOT)、ドバイ金・商品取引所(DGCX)、上海期貨交易所などがあります。一方、近年は各国の証券取引所で金価格に連動する金ETF(上場投資信託)が上場され、年金基金など長期投資目的の資金が流入しています。



金先物 NY金先物 金先物CFD
取引所
OTC
レート
1グラム:日本円 1トロイオンス(31.1035グラム):ドル 1トロイオンス(31.1035グラム):ドル
取引単位
1,000グラム(1,000倍) 100トロイオンス(100倍) CFD会社によって違う。
取引時間
9:00~15:30、17:30~23:00 ほぼ24時間(時間外取引含む) ほぼ24時間(COMEX同様)


金の需給

「金」の供給

金の供給源として鉱山生産、二次供給(スクラップからの回収)などがあります。
金の統計をまとめているゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ社(下記参照)によると、鉱山生産は2,500トン前後で供給の約6割を占めています。中国が世界最大の金生産国で南アフリカ、米国、オーストラリア、ロシア、ペルーなどが主産国です。
二次供給は宝飾品からの回収が主ですが、近年では携帯電話など電子機器からも金が回収されています。
鉱山生産と二次供給を補っているのが中央銀行など公的部門の売却です。欧州の中央銀行15行が1999年9月の金協定で金準備の売却量に上限を設けることで合意し、5年ごとに売却量が見直されています。
また、今後は国際通貨基金(IMF)が新興国支援のための財源を確保するために金準備を利用することが計画されています。

「金」の需要

加工用需要と退蔵用需要に大別されます。
加工用需要には宝飾品需要とその他の需要があり、その他には集積回路や半導体などの電子工業用、メッキ、歯科用材、公的金貨、メダルなどが含まれます。
宝飾品の最大の需要国はインドですが、近年の価格上昇によって需要は伸び悩んでいます。逆に増加傾向にあるのは経済成長が著しい中国で2003年の201トンから2008年は327トンに増加しました。また金宝飾品の主要製造国としてはイタリアやトルコがあります。
一方、退蔵用需要には投資用需要として金塊退蔵、欧米の退蔵購入があります。近年は金ETF上場に伴って投資需要が増加傾向にあります。2000年代の需要にはヘッジ外しもあります。ヘッジとは鉱山会社が将来の価格下落にそなえて売り契約を結ぶことですが、1990年代の金価格下落で売り契約の残高が多く残っていました。しかし、2000年代は価格が上昇したことから売り契約を解消(ヘッジ外し)することになりました。



主な変動要因

各機関による需要動向の見通し

毎年、ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ社(下記参照)が金の統計をまとめ公表しています。
また、それらの関係者の発言が要因になることもあります。


為替相場

金はドル建てで取引される銘柄であるため、ドル安は上昇要因、ドル高は下落要因となります。
特に対ユーロでのドル高・ドル安が相場変動に大きく影響します。すなわちユーロ・ドルがユーロ高・ドル安なら上昇要因、ユーロ安・ドル高なら下落要因となります。


ファンドの動向

近年、インデックスファンド、ヘッジファンド、ETFなどのファンドが先物市場や店頭デリバティブを通して取引することが価格に大きな影響を与える結果となっています。
過度の投資による価格高騰を懸念し、米国では今秋にもFRBやCFTCが具体的な規制を詰め公表する予定。



金の指標

CFTC建玉明細:

毎週火曜日の取引終了後(現地時間)に市場参加者がCFTCにポジションを報告し、当該週金曜日の取引終了後(現地時間)に内容を発表。



ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ(GMFS)社のGold Surveyの発表:

Gold Survey 2009(日本語ダイジェスト版)
Gold Survey 2009

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